みずたまり

はしりながらねむれ

杉原一司中心主義的年譜の改定

このブログに載せている(現代歌人集会春季大会シンポジウム2019年6月28日開催にて配付)「杉原一司中心主義的年譜」は、拙論「杉原一司のめざめー〈メトード〉前夜ー」(『塔』2017年10月号)に掲載したものにほぼ基づいている。そしてこのとき掲載し、また…

『メビウスの地平』を探せ!

ずいぶんひさしぶりになりました。(懺悔)。 先日、日本の古本屋をうろついていたら、永田和宏の第一歌集『メビウスの地平』茱萸書房1975 が高くない価格で出ていた。ぼくはすでに数年前に最も信頼する古書店・石神井書林で保存状態のすばらしすぎる「メビ…

尾崎翠の歌

吹くな風こころ因幡(いなば)にかへる夜は山川とほき母おもふ夜は 尾崎翠/稲垣眞美編『迷へる魂』筑摩書房2004 たまには短歌のことも書こうじゃないか。 というほどでもないのだが。鳥取では書家の柴山抱海(しばやまほうかい)さんが中心になって尾崎放哉…

シバザクラ

桜がちりはじめた鳥取。 むかし、シバザクラを嫌いだというひとがいた。どうしてきらいなのかという理由をきいたのか、きかなかったのか、それさえも覚えていないくらい、とにかく嫌いということが印象にのこっている。シバザクラ。それほど嫌われる類のもの…

コーヒー

高安国世全歌集をざーっとそれはそれは粗くみてみたところ、「コーヒー」の歌は次の二首しかないのではあるまいか。(追記。松村正直さんによって、以下の歌の指摘がありました!) カタカナ以外だとCoffeeのe一つ剥げし壁面に向いて長く待たされている/『…

河野裕子短歌賞のこと

河野裕子短歌賞に2年連続で応募した。 といってもぼくではなくて若人たち。少数精鋭で去年は入賞2名+入選1名。もう去年のことになってしまったけれど、本年度は入賞1名+入選3名。40名×2首の応募でしかしていないので受賞率としてはすこぶるがんば…

羅城門(羅生門)と京都タワー

ある日の暮れ方のことである。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。広い門の下には、この男のほかに誰もいない。ただ、所々丹塗の剥げた、大きな円柱に、蟋蟀が一匹とまっている。 これは芥川龍之介「羅生門」の冒頭部。「羅生門」と言えば、高校…

小谷奈央さんが歌壇賞に!

ひさしぶりのブログに書くことは。とてもうれしいこと。*みずたまりでいっしょに短歌をやっていて、ここ数年、歌壇賞の受賞に一番近い位置にいた小谷奈央(こだになお)さんがついに2014年第26回歌壇賞を受賞すると決まった!うれしい報せは少し前に…

出穂

いろいろなことをずいぶんと放置していた。というか、追われている。*先日、ウィスコンシンのなかまにまた会うことができた。6 月には東北の3人。今回は沖縄、岐阜、高松、奈良、京都の計5人。こういうことってあるものなのだなぁとおもう。*今日は黙祷…

東北の旅

塔の東北集会が気仙沼であると知って、今年こそは訪れたいとおもった。土日の開催だが、土曜日の昼前に集合場所の一関市にたどり着くのは鳥取からだと至難の業なので4月の中頃にはもう6月14日の金曜日の休みを取った。隣席の同僚がANAの株主優待券があま…

アマリリス

昨夜から絶食していて今朝は採血。検査の結果、ここのところの怱忙とは反対に、すべての値が改善されていた。すばらしい♪これでお盆明けまで気持ちよくすごせる。*その後は、とにかく歌をやらねばならない。書き物も。いつもの勉強場所へ行く。玄関にアマリ…

6階からの風景

どうにもこうにもぎっちぎちの日々がつづく。計画的に少しずつすすめていたら何でもないのだろうが、いまだにそういうことができていない。とほほ。そんなわけで、ちいさなちいさな原稿などもずいぶんと締め切りをすぎての提出となった。われながらなさけな…

なんでもなくて

目覚めてふと考えることがいちばん重要なことなのだろうか。という疑問をもったひとがいた。ちょっとしたときにふと思うことがいちばんに思うことなのだとろうか。ということをたずねたひとがいた。なにかをしているときにふと感じることはただひとりのこと…

ジャイプール

ジャイプールあのたそがれにもどりたし今ひしひしと銀の三日月 江戸雪『駒鳥(ロビン)』砂子屋書房2009この歌をはじめて読んだのは、『塔』の誌上だったと思う。たしか、その頃ぼくは、選歌欄評を書く担当であったときで、この歌を選んで書いた記憶がある。…

みずたまり忘年歌会&忘年会

昨年につづき、みずたまりの今年の忘年会はガンバリウスでの宴とペンション伽羅木の宿泊というプラン。その前に歌会を倉吉でおこなった。参加者は11名。みずたまり史上最大の人数である。島根、大阪、京都から参加があった。*ガンバリウスは、これまた去…

森達也さんに出会う

塔の旧月歌会は第三土曜日の午後1時から。その午前中に編集企画会議があった。編集企画会議は塔の事務所で行われる。旧月歌会が行われるハートピアの地下鉄丸太町駅から歩いて10分ほどのところ。それから昼ご飯。タイ料理のおいしいお店がちかくにあるの…

塔全国大会in大阪2012

8月18日と19日は恒例の塔全国大会。今年の会場は帝国ホテル大阪。立派な会場です。初日の歌会、宴会、二次会、三次会と熱気がすごくておどろきました。そして、翌日の午前のプログラムも好評。特に選者にききたいがよかったとのことでした。*さてさて…

みずたまり第112回歌会

どうしようもなく暑い。そんな8月4日(土)の午後はみずたまり。先月が111回のぞろめ。今回は112回。つぎに気になるのは123回かな。さて、参加者は8名。なかなかいい歌が多くて、たのしい歌会。その後は、件のビザールがぼくらよりもはやい予約…

111回ぞろめ歌会

ここのところ、みずたまり、のことを書いていなかった。昨日の午後はみずたまりの第111回の歌会。近年は月に一回のペースがほぼたもたれていて、年間10回くらい歌会が開かれている。2000年5月からしばらくは不定期だったことをおもうと、12年2…

アップデイト

あたらしいiPadの話題のなかでiPhone4sが日本語でsiri利用が可能になるということで、iOS5.1にバージョンアップ。だが、ぼくのsiriは待ちのようであります。3月になってあっという間にもう10日。*塔の時評担当が年末で解かれ、また2年間のアララギ研究の…

みずたまり第107回

2月4日(土)は、みずたまり。もう107である。次回は108。煩悩歌会といってはならないか。ならないな。たぶんみんな怒るだろう。それにしても、今回も総勢8名の出席。いい感じであった。参加者の中に台湾に行ってきたという方がいらして、お土産が…

ゆずホ和イト

箕面ビールのシーズナルは「ゆずホ和イト」。桃バイツェンとは少々ちがっていて、柚子のすっきりしたさわやかさが、口にふくんだ瞬間やってくる。こういうの、下手物といって飲まない間口の狭いひとがいるが、ぼくからいわせたらもったいない、である。間口…

六角堂

二週連続の京都日帰りの旅。本日の会議室は地下鉄四条駅から歩いて5分くらいのところ。なかなか便利の良いところ。初めて利用するところなので、きょろきょろしてしまう。窓にあやしき建物あり。はて。とおもっていると、「六角堂」であると教えてくださる…

みなみのうお座

夏の終わりくらいから夜歩いている。もちろん不定期なのだが、なかなか楽しくなってきた。少し前から歩くのになれてきて夜空が気になりはじめている。そういえばStarWalkをiPhoneに入れていたと、2年経ってようやく実用化しているこのごろ。はくちょう座。カ…

短歌の定義

小池 (略)つまりやすたけさんは、読者にどう読まれるかにはほとんど無関心で、自分が自分とおしゃべりするようなところで歌を作っているので読者がいない。それは現代詩などではよく見かける光景なんだろうが、それがたまたま短歌の形をしているということ…

オラホビール

長野の帰りに、新幹線に乗車しようと改札をくぐると、いや改札の前だったか、売店があり、オラホビールなるものがうられていた。そのうち、アンバーエールといくつか購入。長野といえば、ヤッホーブルーイングのよなよなエールを好んでいるわけであるが、オ…

ながいながい

長野から順調すぎるぐらい順調に、はやばやに東京にたどり着く。とはいえ、羽田ー鳥取便は、15時50分発の次は、19時35分発の最終便。無理すれば15時50分でも可能だったかもしれないが、早割の時点で最終便にしていた。都内をぶらぶらとしようか…

信州サーモン

スキー以外でははじめての長野。東京からは新幹線であっという間。さていろいろおわりまして、夜の二次会へ。長野の方と京都の方とぼくと三名で駅の近くのなんとはない居酒屋に入る。ぼくなどは、なんというか、野沢菜とかネマガリダケとかそういういかにも…

美しい砂

郵便局へいって、「エクスパックください」と言ったら、「レターパックですね。350円と500円があります」と言われた。知らない間に、扱いがかわっていたのだった。*昨日、鳥取県立武道館の会議室で一日仕事をした同僚が、剣道をしたわけでもないのに…

みずたまり100回記念歌会

2000年5月に井上編集長とふたりだけで無謀にもはじめた「みずたまり」が100回を迎えた。フルメンバー10名が集って、記念吟行、記念歌会、記念宴とたのしい時間をすごした。なかまがいるということはいいことである。吟行では仁風閣を訪れた。鳥取にい…