みずたまり

はしりながらねむれ

出町柳の小径に

 京都産業大学神山ホールでの平田オリザさんの講演と永田和宏さんとの対談をきき終えたあと、バスで出町柳駅まで塔のなかまと帰り着く。そこからとりあえず晩ごはんのお店をなんの手がかりもないまま、あてどなく、こっちにありそうという嗅覚で、小径に入る。いや、入る直前に自然派な感じのお店があって入ったのだが、あと30分で閉店ですと言われるままにその店をあきらめ、その先の小径へと曲がり入った。

 

 果たして。「かぜのね」というただならぬ雰囲気とでも言おうか、ぼくの嗅覚にすっとくる素敵な感じのお店があらわれた。いざ行かん!ということで入る。がらがらと古い駄菓子屋の玄関のような戸をあけると、入って左手に小さなカウンターある。そこには常連さんと思われるひとが2、3人座っている。ちらりとそのひとたちにぼくたち4人は品定めのように見られる(完全なるアウェー感!)。カウンターの背後にあたる店の真ん中には食堂のテーブルのようなテーブルと椅子5脚くらいがあって、その奥に座敷というか畳のスペースがあり4人ようの机とふたりようのそれがあり、そこに4人で座る。自然な感じの健康的な料理ばかりで7品くらい注文。黒板には純米酒が8種類くらい書いてあった。4人のうち2人はほぼノンアルコールであったがぼくともうりとりは2人でどんどん飲んじゃう。ノンアルコールのふたりはご飯と筍のスープを最後には注文し、まさに、ヘルシーなる夜ごはんとはこのこと。

 

 写真は高瀬川沿いのハナミズキ。「かぜのね」では写真を撮ることさえわすれてしゃべって飲んでいたのだった。

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