みずたまり

はしりながらねむれ

めぐりめぐって

昨日の朝日新聞の鳥取版に鳥取県庁の暖房の設定温度のことが載っていた。ビル管理法によるとビルの設定温度は17℃~28℃にすることが定められているそうだ。今シーズンの鳥取県庁は環境へ影響と暖房費のコストダウン(150万円減)を考えて、このビル管理法の最低温度ぎりぎりの17℃に暖房の温度を設定していたそうだ。ところが、やっぱりちょっと設定温度が低すぎる上に、老朽化した庁舎ゆえすきま風があったりして職員の中には寒さにコートを着て仕事に励んでいる人もいたそうだ。そんなことで、やっぱり寒すぎるから1℃あげて18℃にするのだと。ぼくはこの記事を読んでなんだかトホホな気持ちになった。環境を考えることはとても大事なのは言うまでもないし、半袖ですごせるくらいに暖房をがんがんにきかせるということにも賛成しない。けれど、室内でコートを着ないと寒くて仕事できないというのは仕事の能率とか単位時間あたりの仕事量を考えると大いなるマイナスなのではないか。設定温度が適切でない結果、単位時間あたりの仕事量が減る。すると、残業時間が増えることになる。ある程度の残業はもともとあるのだろが残業すればそのぶんの手当を払わないといけなくなってしまう。残業時間分だけ電気代も必要になる。それならば暖房費150万円減の一方で残業手当や残業にかかわる支出が増えることを結果してしまうのではないか。まぁ、こんな具合に単純ではないのだろうが。ほかにも、あまりにも寒すぎて、体調を崩す人がでたりするかもしれない。そして、これらはめぐりめぐって県民の生活にネガティブにはたらいてしまうのではないかなぁ。もちろん、過剰によい環境にする必要はないし、少しくらい寒くても風邪をひかないくらいの健康管理は各人がしないといけない。大阪市のように公務員を殊更優遇するのがよいといっているのではない。県民にとって、トータルに考えて、利益が大きくなるような職場環境のもとで県庁のみなさんには志をもって働いてもらいたいとぼくは思う。それが結果としてぼくたち鳥取県民の生活を豊かにすることになるはずだ。寒暖は個人によって感じ方が違うので難しいところではあるが、過剰な優遇ではなく適正な環境でしっかり働いてもらいたい。しっかり働くことのできる適正な環境を維持してもらいたい。