みずたまり

はしりながらねむれ

山口晃作品集

山口晃作品集 学生時代からずっと購読している東京大学出版会の『UP』。この小冊子は日々忙殺されそうになっているぼくにとっては毎月大きな刺激である。さて、ここのところこの『UP』の「すずしろ日記」にはまっている。連載が始まってたぶん1年くらいたつ。最初は小さい画面にこちょこちょなんか描いてあるなぁくらいにしか思ってなかったのだが、集中して読むと絵もとても上手だし、ストーリーも文句なく楽しい。人を傷つけること無くしておもしろいっていうのは落語に似ている感じかも。これを描いている山口晃さんのトホホぶりをあたたかく感じ入ってしまうぼくもずいぶんトホホ度数が高いのだろう。ともかく、山口晃さんっていうのが誰なのか知らないけれど毎月楽しみに読んでいた。ウィスコンシン滞在中に出た12月号(今井書店の山本さんが配達してくれていた)を読んだ(今月号はもちろん既読)。そしたら最後に「山口晃作品集オールカラー2940円。お陰さまをもちまして4刷とあいなりました。有難う存じます」とある。あららそうなんだ。というわけで、地元「今井書店」の山本さんに昨日早速発注。本日到着。アマゾン並みのはやさ!今井書店の営業努力もここまできたか、と思いやなんと2004年10月の初版本だった。ぼくはまちがっても初版本マニアではないのでそこに価値を見いだそうとは思っていないけれど、なんだか得した気分。鳥取では売れないものでもちゃんと仕入れている今井書店の精神にも頭が下がる、有り難い。そんなことで、山口晃作品を「ルーペ付きしおり」でじっくり味わうことにする。