みずたまり

はしりながらねむれ

傷つける/許す

鳥取には朝刊がない。ということは夕刊もない。朝日新聞の本日の日刊の「折々のうた」には江戸雪さんの歌がとられていた。
 傷つけたことよりずっとゆるされていたことをつらく椿は立てり 江戸雪
大岡さんはこの歌の他に、「ヘブンリーブルー咲きつぎ知らぬまにひと傷つけてわれの谷底」という同じく『Door』所収のものをとりあげて、こう書いている。「傷つけられた方が、その後ずっとこちらを許してくれていたことが、ある時わかって愕然とする。取り返しがつかないことのつらさ」。人を傷つけること、許すこと。いまを敏感に生きること。それは短歌のある生活を送ることだと、妙に腑に落ちた。江戸さん、大岡さんに感謝。明日はいよいよ初の旧月短歌会@京都。楽しみ。