みずたまり

はしりながらねむれ

痕跡

cole haanイェイツに「選択(The choice)」という短い詩がある。たぶんそれほど有名な詩ではない。岩波文庫の『イェイツ詩集』p.p.268-269にある。初出は1932年。その一節に「うまくいこうといくまいと痕跡は残る。In luck or out the toil has left its mark」と。いや、イェイツをひらいてみたのは「Into the wild」を見たからだ。最後の章の題が「時を経て叡知が訪れる The coming of wisdom with time」とあった(と思う)。いや間違っているかもしれないが。ともかく、この「時を経て叡知が訪れる」はイェイツにあったような気がした。果たして、あった(前掲同p.p.92-93)。初出は1910年。「木の葉は数多くても幹は一つ、/偽りの青春の日々がつづくあいだ/私は陽光を浴びて葉と花を揺すらせた。/いまは真理の中へ凋(しぼ)んでゆくから。」Though leaves are many, the root is one。

今朝はいい天気だったので、少し前に購入していた靴をおろした。憧れのCole Haan。若い頃に二足くらい履いたことがあるが、それは相当なる背伸びであったし、いまのぼくにも背伸びである。

今日も歩いた。