みずたまり

はしりながらねむれ

つくればいいのだ

便利ポケットいまの職場は前の職場ほどは今井書店の方がいらっしゃらない。それはそれで仕方のない現実なのだけど(本を買う人が少ない職場なんですわ)、そのぶんネットで本を購入することが多くなってしまっている。いかんいかんと思いながら、ついつい便利さにながれてしまう。

雨の日の今日。すこし前に注文していた本を今井書店の方が届けてくれた。雨の日に本が届くというのはいいものである。しかも、いい本ばかり届いた。ってぼく自身が注文したものなのだが。

孫子』に「上雨水沫至、欲渉者、待其定也(上に雨ふりて水沫至らば、渉らんと欲する者は、其の定まるを待て)」という言葉がある。『孫子』にあるから含蓄を感じるのか。当たり前といえば当たり前のことを云っているのではあるが、そのことばの真性が箴言となっていくのだろう。

少し前にリングノートを新しくした。前のリングノートは表紙がプラスチックでとても頑丈であり、方眼のペイジはこの上なく使い便利がよかった。表紙をひらいたところにちょっとしたものをはさんでおける便利なポケットがあり、それもまたすばらしかった。そうではあるのだが、まあ何というか、そのノートを永遠に使うわけにもいかず、あたらしくした。あたらしいリングノートは方眼ではなく罫線であり、便利なポケットもついていない。表紙は硬い紙製でもちろんそれはそれで気に入っている。だがやはり、ポケットがあったほうがいいのではないか、など思うわけである。そんなわけで、便利ポケットをつくってしまおうと、上等なる紙のリーフレットを切り取ってポケットをつくってつけてみた。のだが、中に何が入っているのかまったく見えないことの不自由さが発覚。前のをたしかめてみると半透明のプラスチック素材であった。ならばと、請求書がはいっていた今井書店の宛名のところが透明になっている封筒を利用してみるとこれがいいのである。ちょっとぶっきらぼうな表情だったので、マスキングテープでフランクロイド・ライト調(どこがやねん!)を意識して装飾した。なかなかいいもんである。