みずたまり

はしりながらねむれ

第1回東北をおもいつづける会@ビザール

東日本大震災からもうすぐ7ヶ月。朝夕の鳥取はずいぶんと冷えてきた。東北のみなさんも朝夕は寒くなっていることだろう。

ずっと計画していた宴。集った仲間は17名。みんなみんなずっと東北のことをおもっている。いやおもいつづけようというそういう会である。黙祷からはじめて、前半はドイツのオクトーバーフェストビールをパウラナー、ホフブロイ、エルディンガー、シュナイダーバイセの4種類。それから、岩手のベアレン醸造所のオクトーバーフェストビール。料理もすばらしく、岩手の豚やソーセージなどなど。後半は秋田の浅舞酒造の「天の戸」「雨の戸シルキー」や山本合名会社白瀑の「山本」「スパークリング山本」、出羽鶴の「スターマッコリ」などなど。途中は幡さんの三線による「満月の夕べ」などがあって、神戸の震災と東北のことをおもうと涙がでてくる。いやもちろん、かなしい宴ではなくて、もっと前向きな楽しい時間・空間であった。東北のなかまの歌も紹介した。店主、たつさん、たまごのおっちゃんの意気込みもすごかったし、しばらしかった。

昼間は、井野瀬久美恵さんの講義を一日どっぷり聴講できるという仕事であった。「歴史とは過ぎ去るものではない」「記憶のかたち」「現代に時間という縦軸をいれる」「歴史とは過去との対話である」などなどたくさん語録を聴くこともできた。一番印象にのこった(たくさん印象にのこったのだが)のは、現代は、過去のあやまちにどう向き合うのか、どう謝罪するのかということが問われる時代であるということだ。たとえば、奴隷制度とか従軍慰安婦とか強制連行とか少数民族や先住民への抑圧や差別とかについて、いつまで謝るんだとかごめんなさいともう言ったからおわりだよとか。向き合うっていったいどういうことなのか。そのことについてお互いにずっと対話しましょう、語り合いましょうということをやっていくことが向き合って謝罪するということなのではないかと井野瀬さん。なるほど、ずっと対話しつづけるということなんだ。本で読んでいてすばらいい歴史研究者であり書き手であるとおもっていた井野瀬久美恵さん。おもっていたの以上に、考え方や知識そして、情熱的パワーがほんとにすばらしかった。

おもいつづける。対話しつづける。熱をもっていたい。