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土佐光吉の曾我物語屏風@渡辺美術館

土佐光吉の曾我物語屏風@渡辺美術館 9月はじにローカル紙で報道されていた土佐光吉の曾我物語屏風(六曲一双)を見るために渡辺美術館へ行った。記事によると、①鳥取市内の渡辺美術館(元医師が収集)が鳥取市内の骨董市で購入していたらしく(ほんとかいな!)、②今回、土佐派研究の第一人者である相沢正彦成城大学教授(日本中世絵画史専門)や大阪大学総合学術博物館の泉万里教授(日本美術史中近世専門)が鑑定した結果、現存する曽我物語図屏風の中で最古とみられるものであることが分かったそうだ。見に行こう見に行こうとおもいつつ、公開期間ぎりぎりの本日となった。ぼくは渡辺美術館へは一度もいったことがなく、初体験。入館料900円を払ってなかへ。展示の仕方がなんか雑雑としている。多くの甲冑や仏像がありまた、医学書や壺も所狭しと並んでいる。鳥取藩ゆかりの品も多くある。巨大な骨董屋といえば失礼だが、でもそんな感じ。これで900円は高いよなぁ。などと思いながらすたすたぐるっと見て回る。立ち止まることほとんどなし。入館者はぼくをいれて総勢3名。どんどんすすむと最後にあった。曾我物語屏風!16世紀後半に描かれたにしては金はきらきらととまではいかなくてもちゃんとした金色。細部まで細かく繊細に人物や建物が描かれていた。と、その横に、さらにびっくり!喜多川歌麿の「蹴鞠の図」というものの版木が展示されている。パリのギメ美術館が所蔵している浮世絵の版木なのだそうだ。驚き。歌麿の版木はボストン美術館と愛媛の風の博物館・歌麿館にしか存在しないのだそうだ。なんとすごい!でもって、この版木を使って京都の名工・竹中清八さんが200枚刷ったのだそうだ。それを額装して135,000円で販売しているのだそうだ。ううううう。恐るべし、渡辺美術館。