みずたまり

はしりながらねむれ

名づけ

昼過ぎに職場のトイレへ行ったらゴキブリが死んでいた。かわいそうに。ゴキブリは殺される運命にある。害虫なのだろう、よくわからないけれど。でもそれにしてもゴキブリは殺されやすい。なぜだろうかと考えてみたら、「ゴキブリ」という名前がよくないのではないかという結論に行き着いた。「ゴキブリ」が「ゴキブリ」という名付けをされなかったらもっと生存していたのではないか。「ゴキブリ」はいかにも語感が悪い。カ行音はちゃきちゃきときっちりした感じだから「コキカケ」はどうか。「あ!コキカケだぁ!」ってなってもやっぱり殺されるか。ならば「ふうほあ」はどうか。ぼんやりしていてふくらみがある感じ。ゴキブリのゴソゴソ動く感じがなくなる。でもよびにくい。濁音をやめて「こきふり」。あああ、これでもずいぶんちがうなぁ。「あ!こきふりちゃんだぁ!」っとはならないか。コキフリだったらもうちょっと殺される可能性が低くなるのではないかなぁ。