みずたまり

はしりながらねむれ

Suite New York

911の昨夜からいろいろと考え、振り返る。昨夜は筑紫哲也の特番を見た。この番組をみながら、無性にD.D. Jacksonの「Suite New York」を聴きたくなった。たまらなく聴きたくなった。アルバムをごそごそと探すのだが、この曲を一曲目にもつ『...So far』が出てこない。ジャケットもはっきりおぼえているのにない!あのピアノソロの絶品(といってもマイナーだとは思うけれど)がない!ひぇーー。昨年の引っ越しの時点であったのかどうなのかわからない。意識の外だった。人に貸している予感があるが…。大事なものを貸してはいけないなぁ。どうしよう。とりあえず、我がジャズ師匠でありみずたまりあんのいのさんにコピーのお願いをした。もともと、D.D. Jacksonを知ったのはいのさんの紹介。はじめて聴いたのは『Peace song』というアルバムだった(たしか)。1999年に出た『...So far』はほとばしるようなピアノソロアルバム。この1曲目「Suite New York」を聴きたかったのだ。9分30秒くらいのすばらしい演奏だったことを思う。この思いを抑えがたく、同じく彼の2003年のアルバム『Suite for New York』を聴く。が、あーーあ。ソロの切なさやぐっとくるところがない。楽曲コテコテ技術満載になてしまった同じタイトルの「Suite New York」(6曲目)にがっかり。さて、朝になり本日。コピーをお願いしていたいのさまのおつれあいが今朝ぼくの職場に「...so far」を持ってきてくださった。はやい。
帰ってさっそく聴く。やはり「Suite New York」の演奏はすばらしい。入りから気持ちの入った演奏である。なかでも5分半をこえたあたりからのほとばしるような骨太演奏は力強くもあり、思いがぐっとくる。D.D.Jacksonの感情というか記憶が、彼の来歴や、とにかくそういったものが昇華してこういうすごい演奏になったのだろう。涙がこばれそうになる。ほんとにすばらしい演奏だ。いのさんに感謝。
想像力がほしい。表現力がほしい。